まつげコラム

2015.7.31

グルーの硬化による1週間後までのホルムアルデヒドの放散量の変化

カテゴリー:グルー・コーティング・リムーバー

前回6/30にご報告させていただいた時間の経過によるホルムアルデヒドの放散量よりも、もっと細かく時間を分けて数値を調べたいという探求心から、1週間後にあたる168時間後までの推移を検査機関にお願いし調査しました。

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前回が8ポイントの時間を調べたのに対し、今回は18ポイントの時間の経過を調べました。10分後、3、4、6、8、12、14、16、18、20、22、24、48、72、96、120、144、168時間後になります。なぜ1週間後までの時間を細かく調べたかというと、二つの理由からでした。

理由1:アレルギー反応

施術後何日か経った後でも、アレルギー反応が出てしまう人もいるということに目を向けました。先日の国民生活センターでの報告では、目に違和感や異変を感じた人の28%が、施術後2~3日、4~6日で反応がでたそうです。そこで、1週間経過した後のホルムアルデヒドの数値はどのくらいなのかが気になり調べたかったということが理由の一つです。

グルーが完全に硬化するには24時間程かかると言われております。施術後3日や5日、1週間経過した際に反応が出てしまう人がいるということは、硬化後にも発するごく微量のホルムアルデヒドがもたらしたものと考えておりました。

専門医ではないので、人体に影響を与えるホルムアルデヒドの量がどのくらいが良くて、どのくらいがダメなのかはわかりません。ただ、それぞれのグルーの硬化時間や主成分が違うように、完全に硬化するまでの時間もホルムアルデヒドの放散量もグルーによって違ってきます。

今回の検査でわかったことは、下限で一定化する微量なホルムアルデヒドの量になるのに、24時間かかるグルーもあれば、18時間や48時間かかるグルーもあるということでした。なので事前のカウンセリングで不安に思う部分があれば、施術後しばらくはワセリンを目の周りに塗るなどして、揮発成分から守るという対処もお客様によっては必要かと思います。

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理由2:目元の洗顔

施術後何時間経てば目元を濡らしても問題ないのかという質問をよくいただきます。できれば完全にグルーが乾くまでは濡らさないに越したことはないと思います。この完全に硬化するというのは、ホルムアルデヒド放散量が下限で一定化することだと考えています。

そこで時間をより細分化して調べたいというのが二つ目の理由になります。今回の店販セミナーではホームクレンジングというのもテーマの一つです。このホームクレンジングに最適な洗顔のタイミングや、逆に避けた方が良い施術後の時間やその理由などをご紹介していきたいと考えています。

水溶性のホルムアルデヒドでご紹介しましたが、ホルムアルデヒドは水に溶けるとホルマリンに変化します。人によっては、このホルマリンが目に刺激をもたらすので、目元を濡らしてよいタイミングというのは、ホームケアを紹介するうえで重要なポイントになってくると思います。

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まとめ

ホルムアルデヒドはグルーの硬化時に発生します。グルーが硬化を促すのは、水分、温度、光によってです。従って、気温が高くなれば硬化も促進され、気体になるのも速くなるので、その分施術直後のホルムアルデヒドの放散量も多くなります。その代わり硬化が速くなるので下限で一定化するのも速くなります。

逆に気温が低い時は、施術直後の放散量は少なくなります。当社調べでは、1/2くらい変わってきます。その代わり、完全に硬化するまでの時間が長くなるので、下限での一定化までの時間は長くなります。

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このように同じグルーを使用したとしても、季節や環境によってホルムアルデヒドの放散量は大きく変化します。グルーとの正しい付き合い方を、店販セミナーにも盛り込んでご紹介していきたいと考えています。9/17(木)に開催する店販セミナー。まだお席をご案内できますので、ご参加お待ちしております。