まつげコラム

2021.7.7

国際規格ISO 10993(生物学的安全性評価)とは

カテゴリー:グルー・コーティング・リムーバー

そもそもISO 10993とはどんな基準になるのでしょうか。

安全試験で最も厳しい基準の試験は、薬性機審発0106第一号とISO10993であると言われています。これは、医療機器を製造販売する際には、必ず受けなければならない試験になります。

医療機器は、クラスIV、クラスIII、クラスII、クラスIの大きく4つのカテゴリーに分類されており、クラスによって試験項目も変わってきます。

この中で上位2クラスのIV・IIIは体内に入れる医療機器のクラスになるため、試験項目で溶剤を使用することになります。グルーは、リムーバーという溶剤を使用しオフする(溶かしていく)ことから、IV・IIIクラスの試験で、グルーは溶けてしまうため試験をすることができません。

クラスIIというカテゴリーは、グルーを試験することができる最上位のカテゴリーということになり、今回発売する日本製グルーWS01は、このクラスIIの試験項目をクリアしたグルーとなります。

クラスIIの具体的な試験項目は、細胞毒性試験、皮膚感作性試験、目刺激性試験の3項目になります。

細胞毒性試験とは・・・試験法は、単個細胞がコロニーへと生育する増殖能を利用し、そのコロニーを計数することで、高い検出感度で定量的に細胞毒性を評価することができます。

100%抽出液のコロニー形成率がコントロールに対して30%を超えて低下した場合に細胞毒性作用有りと評価

皮膚感作性試験とは・・・医療機器やその原材料が感作性(遅延型アレルギー反応)を引き起こす可能性の有無を確認するための試験です。医療機器またはその原材料の抽出物をモルモットに感作および惹起し、皮膚反応により感作性を評価します。

眼刺激性試験とは・・・眼刺激性試験とは、化学物質が眼に付着することによって引き起こされる障害の重篤さを評価するための試験法です。 従来はウサギの眼に被験物質を滴下して、障害の程度を観察する動物実験(ドレイズ試験)によって行われてきました。

眼刺激性試験はヒトが被験物質 を粘膜に適用、あるいは誤って眼に入れた場合に生じる結膜、虹彩及び角膜に対する傷害 を予測するために実施される。

これらの項目の試験を経て、ISO10993(生物学的安全性評価)に準拠したグルー、日本製グルーWS01は誕生しました。