まつげコラム

2016.7.1

グルーの硬化が速まればホルムアルデヒドの放散量は少なくなる?

カテゴリー:グルー・コーティング・リムーバー

現在、市販されているまつげエクステ用のグルーの主成分シアノアクリレートが硬化する際には、ブチル・エチルによっての違いはありますが、多かれ少なかれホルムアルデヒドが発生してしまいます。

グルー

弊社グルーのホルムアルデヒドの放散量テストを以前検査機関に依頼した際に、時間の経過によるホルムアルデヒドの推移でご報告させていただきました。今回は気温や湿度の環境の変化によっても、ホルムアルデヒドの放散量は変わるのかどうかを調べてみました。

硬化の速さが時期によって、日によって違うということは、皆様実際に体験していることだと思います。そこで硬化が速くなれば、ホルムアルデヒドの放散量の数値に変化が出るのかどうかを数値で確認しようと思いました。

ホルムアルデヒドは、硬化の際に発生する揮発性の物質です。乾き始めが一番放散量が多く、そこから時間の経過とともに乾いてくると放散量が減っていきます。なので硬化が速くなればその分放散量が減少するのではないかと考えて今回の試験を実施しました。

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湿度の多い梅雨時期と過ごしやすい秋頃の比較です。2015/10に測定した数値と、2016/6に測定した数値の比較になります。梅雨時期の方が放散量が少なくなり、効果が速まったということが数字の上からも確認することができました。(アレルギーを発症しないということではありませんので、ご注意ください)

ホルムアルデヒド推移
*縦が放散量で、横が時間軸になります。

硬化直後から4時間後くらいまでは、ほぼ横ばいで梅雨時期も秋頃も大きな変化はあまり見られませんでした。6時間後くらいから徐々に放散量の違いが見られ、秋頃の70%くらいの数値で推移しています。

今回のデータは超速乾αでしたが、ほかのグルーでも同じことがいえるのではないかと思います。機会があればその他のグルーでも試してみたいと思います。

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結論

空気中の水分が多くなる湿度の高い梅雨時期は、ホルムアルデヒドの放散量が減少する形となりました。これは水分の影響により、グルーの硬化が速まったと数字の上からも判断できると思います。

硬化の違いによってホルムアルデヒドの数値も変動するので、同じグルーを使い続けていたとしても、時期によって、あるいは日によってもホルムアルデヒドの放散量は変化します。

アレルギーに敏感な方への施術には、同じグルーを使用していたとしても日々放散量の違いがあること、また日々変化する体調も合わせて、常に意識してサロンワークに取り組んでいただけたらと思います。

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