2016.10.6
グルーのSDS(安全データシート)に記載されている注意事項とは
カテゴリー:グルー・コーティング・リムーバー
グルーのSDS(安全データシート)には、製品を安全に使用するための注意事項が記載されています。どの注意事項も基本的なことで周知のことだと思いますが、あらためて主な注意事項を取り上げてみました。
皮膚刺激または発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること
記載するまでもないことだとは思いますが、アレルギー反応や異常が起こった時に自己判断に頼るのは大変危険です。専門医の医師の診断、判断を受ける必要があります。最初は問題なくても、二回目に反応が出る・体調によって突然出ることがありますので、「前は大丈夫だった」と安易に考えないようにしましょう。
皮膚に付着すると瞬間的に接着する
水分をきっかけに硬化するグルーは、皮膚に付着すると皮膚が持つ水分で急速に固まりだします。多量の水と石鹸で洗っても刺激を感じるようでしたら、医師の診断を受けるようにして下さい。また衣服などに多量に付着した際火傷を引き起こすほどの温度となりますので、開封時はワゴンの上などで操作しましょう。
保管の際ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること
ミストや蒸気は水分を多量に含んでいます。水分を使ってグルーは硬化するので、グルーの硬化を速める役割を果たします。高湿度との接触となる蒸気は急速に硬化が進みます。
換気の良い区域でのみ使用すること
空気の流れを作ることによってホルムアルデヒドを停滞させないようにする必要があります。技術者の皆さんはお客様以上にグルーに触れる機会が多いので、普段から換気には気を配り身を守るようにして下さい。目元にはブロアーやエアーコンプレッサーを使い、揮発を飛ばすようにして下さい。
火気注意
グルーは可燃性の液体になります。普段、サロン内で火気を取り扱うことはないかと思いますが、グルーの引火点は80度以上となります。この温度で火元があると、発火する危険性があります。
酸化剤から離して保管する
聞きなれない言葉ですが、酸化剤とは何か。一般的に酸化剤として用いられるものは空気、酸素、過酸化水素などで、これらからは離して保管することが明記されています。なので乾燥剤入りのアルミパックで保管することになります。
他にもフッ素やヨウ素、塩素なども酸化剤になります。ちなみに昆布のそばで保管することはあまりないかと思いますが、ヨウ素含有量が非常に多い食材なので、離して保管するのが良いと思います。
酸、アルカリ、過酸化物、酸化剤、還元剤との接触
酸やアルカリと接触することはグルーの硬化を促進させます。pH12.0とアルカリ性の性質を持つ前処理剤のPure+Kは、この原理を利用してグルーの吸着をあげます。過酸化物は漂白剤の成分になります。
この他にもグルーの硬化を促進させるものとの混在は避けるようにして下さい。カラー剤に含まれるアミンやヘプタンはグルーの硬化を促進させます。美容室の一角で施術をする場合、換気や一定以上を離れて施術をするなど工夫しましょう。
目元での施術は常に危険を伴うことがありますので、細心の注意を払っていきたいところです。基本的な注意事項になりますので、意識しないでも実践していることばかりだと思いますが、再確認してみてください。